ハムレットもオフィーリアもレアティーズも純粋過ぎた
解釈の違いから評価は賛否分かれてるみたいだけど、どっちみちハムレット知ってないとダメな映画。
ハムレット、読んだことありますか?
あらすじをザックリ紹介すると、ハムレットが前国王だった父に霊の姿で実は叔父のクローディアスによって謀殺されたと明かされ、そこから父の仇打ちに走る。
しかしその復讐によってある種の事故でクローディアスの侍従長ポローニアスを亡き者としてしまい、それにより、狂った娘のオファーリアも後を追い、それを恨む息子のレアティーズ。
復讐が新たな復讐を生み、誰も得しない、不幸な結末を迎える、といった感じの物語。
読んでいて、悪は間違いなく叔父のクローディアスではあるんだけど、それぞれの人間のダメな所が作用し、あのような悲劇を招いてしまったと私は解釈しました。
ハムレットは極端すぎる
ハムレットは極端なんですよ。
幽霊の言うことを信じるかどうかはまぁお話なんでそこにツッコミはしませんけど、真意を確かめるため、狂ったフリをする、甘い言葉を吐いてたヒロインのオフィーリアに対してもね。
まず狂ったフリとかそんなことする必要あるの、という問題は置いておいて、演じることで、実際に本当に狂ってるのか正気になのか分からなくなってる。
人は演じると本当にその人になった様に錯覚する事がある。
実際演技手法でも役柄を分析してなり切るスタニフラフスキーメソッドってあって、それ取り入れた人が本当に体調とかメンタルやられる人も少なくない。
ハムレット自身も人を信じられなくなり、親友のホレイショー以外、人間の負の側面しか見なくなってるんですよ。
オフィーリア、何も悪いことしてないのに、再婚した母、ガートルードと同じようにアバズレだと罵り、尼さんになれと言ってたくらい。
そのガートルードだって、確かに父王がお亡くなりになり、喪に服するまでの期間が短く、とてつもないスピード再婚。
そこは私も早いなと思うけど、それにしてもアバズレか?と言われると、立ち直りが早い、と考えるなら別にガートルードだって特段悪いことなどしてません。
人間大なり小なり面倒なとこありますよ、でもハムレットはある種の完全に見える人間しか受け付けない、かなり潔癖なきらいがある。
この作品の諸悪の根源はクローディアスなのに、ホレイショー以外、例えば、友達だったローゼンクランツとギルデンスターンも回し者、みたいな扱いされてた。
ローゼンクランツとギルデンスターンも国王の希望を遂行しただけに過ぎないし、多少のお礼を期待してたとしても人間として自然。
多分ホレイショーにだってダメな部分はあったはず、でも宗教的に、そして一般的な人間として悪い面が見当たらない、だからホレイショーは素晴らしい友だと、ハムレットは判断したのでしょう。
人間の性を幾らか受け入れられたらこのような悲劇に見舞われることはなかったのかもしれません。
レアティーズは鵜呑みにしすぎ
レアティーズも鵜呑みにしすぎですね。
ポローニアスがハムレットにやられ、それを隠そうとしたクローディアス、陰謀だと思い謀反を起こす。
でも事の真相をある種曲解させ、ハムレットに殺意を向けさせる、事実でありつつも事実ではない。
ハムレットがとち狂ったのは元を辿ればクローディアス。
クローディアスはペテン師の才能がありますね。
嘘が上手い人ってのは真実を織り交ぜつつ、嘘をいくらかばら撒く人間。
真実なんだけどそれを起こした要因までは語らない、そこが味噌。
レアティーズも信用し過ぎですね。
確かに時代背景考えれば絶対王政、王の言うことには従うのはある種当たり前。
でも人間陰でどう思おうが自由なもの、本当にそうなの?なぜハムレットはそんなことを起こしたのか、ちょっと疑問を持てばおかしいことに気づいた可能性がある。
ハムレットとポローニアスにはなんの因縁もありませんからね。
それをクローディアスを王の言葉を信じ、いかにハムレットに復讐するか、一気に話が進んでいく。
ハムレットがやったことは罪だけどクローディアスの存在は国防の危機。
鵜呑みにすることの危険性がレアティーズの行動には現れています。
まとめ
ハムレットは潔癖な人間、一切疑わない人間が人間としての欲の深い人間に振り回され、そして最終的にとんでもない事態になった悲劇と私は見ています。
特に今のご時世、SNSで嘘八百並べ立てる輩が多すぎる。
疑う、ということも必要なのかもしれませんね。
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